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アルコール依存症者らを支援する横浜市のNPO法人「市民の会 寿アルク」が今月から、依存症者の家族ら関係者もサポートする「アルク相談室」(同市中区翁町)を始めた。周囲への「負の連鎖」を未然に断ち切ろうとする試みで、同NPOは「気軽に悩みを話してもらい問題解決につなげて」と利用を呼びかけている。
寿アルクは92年、簡易宿泊所が集まる中区寿町のアルコール依存症者の社会復帰を目指して発足。20年近い活動で、依存症者の家族も含めたケアの重要性を多くのスタッフが痛感してきたという。 相談室コーディネーターを務める橋本黎子さん(69)によると、依存症の親から暴言を受け続けた子供は愛情表現が未熟なまま育ってしまい、自分が親になった場合、その子供も対人関係を築くのが苦手になる可能性があるという。こうした負の連鎖で子供も再び依存症になるケースを橋本さんは目の当たりにしてきた。 同NPOが運営する複数のデイケアセンターやグループホーム施設は現在、依存症になった約140人が利用している。ただ、利用者は病院や福祉保健センターのケースワーカーの紹介で訪ねて来ることが多く、本人や家族から連絡してくることは少ない。 自身もアルコール依存症だったアルク統括施設長、小笠原昭男さん(67)は「依存症者は家族に暴力を振るったりして孤独になる」と指摘し、「回復のために相談できる場所があることを教えていかないと、その影響が周囲に広がりさらに悪循環になる」と話す。 昨年11月、アルコール依存症の夫を持つ看護師が寿アルクを頼ってきたのをきっかけに、同NPOは「看護師でさえ依存症者への理解は難しい。家族を支援する場が必要」と、相談室の開設にこぎ着けた。同NPOは「不安を抱える家族らが依存症の問題を解決するため、敷居を低くして幅広く相談を受け入れたい」と話している。 電話相談は無料で火、木、土曜日。面接相談は50分3000円で月、水曜日。いずれも午前10時から午後3時まで。問い合わせは同相談室(電話045・264・4406)。【中島和哉】 PR |
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